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みなさん、こんにちは。ゆわぐいと申します。 このブログは、半ば自分の日記代わりではあるのですが、僕の日常を通して、ウィーンに住んでいるとこんな感じになるってのをお知らせすることを目的としています。 ゆわぐいは2003年から3年間と2011年から現在に至るまで2回のウィーン生活を送っています。ゆわぐいは生産性の低い仕事にかまけて遊ぶのが下手という典型的な日本人サラリーマンですので、大した記事はないとは思いますが、ガイドブックに載っていないようなウィーンの田舎生活が何となく伝われば幸いです。 作者のモティべーション維持のため、ご挨拶がわりに是非コメントをお願いいたします。 ではでは。





2013年5月15日水曜日

ヨーロッパの失業率

自転車の盗難記事にセルフ触発され、たまにはちょっとまじめな話をしてみよう。
以下のグラフはユーロ圏17カ国(EA-17)、EU27カ国(EU-27)、アメリカ、日本の失業率の推移である(出典:EU統計局)。
各国によって失業率の定義が異なるので(例えばワーキングプアを失業者にカウントするかしないかなど)この数字をリジッドにとらえてはいけないのだけど、とはいえ、やはりヨーロッパの、特にユーロ圏の失業率の高さには驚かされる。もともと8~9%という高いレベルで推移していたのがユーロ危機によって急激に上昇している。日米が2009年を境に減少に転じているのと好対照となっている。





国別では、以下のグラフ(出典:同上)を見るとギリシャ、スペインが飛び抜けて悪く次にポルトガルが続く。まあこの辺は予想できるわけだが、ほんじゃオーストリアの失業率はどうなの?ということなのだが、なんとヨーロッパでは最低の失業率(それでも日本より若干高い)となっている。お次がドイツということで、要はドイツ語圏が最も経済的に安定していると言うことがわかる。


ってことで、該当に群がる蛾の大群のように、ドイツ語圏に来ては盗みをして他国に売りさばくという国境を股にかけた窃盗団の奴らがたくさんいる、ということなのかもしれない。僕の自転車も今はきっとイタリアとかチェコあたりで売りさばかれているんだろう。

ユーロ紙幣にはどの額面券にも橋と門(窓?)が描かれている。これはきっと「ユーロに渡ってきなさいよ、門は開かれているからさ」というメタファーなのだろう。まるでユーロは夢の世界という趣なのだが、そもそもEUとユーロという制度自体に存在する致命的な問題、すなわち政治統合なしに通貨統合だけしちゃうもんだから、各国は自国の経済情勢に合わせた通貨政策がとれなくなるし、各国の経済実態に応じた通貨価値の変動がなくなり、為替レートによる経済の自動調整機能が喪失しているということから、ユーロ加盟国はアベノミクスのような大胆な経済・金融政策がとれないわけです。結局国債発行くらいしか独自の金融政策が取れないから、ギリシャとかスペインの長期金利がどかんとあがってしまう、優等生のドイツからはユーロ全体に迷惑かけんなよ、長期金利を下げろよと圧力がかかり緊縮財政を余儀なくされる、そうなると不況下でデフレ政策を採らざるを得ず、余計景気が悪くなるという悪循環がそういう国で起きているわけです。実は同じことが戦前の日本でも起きていて、大不況下での金本位制復帰に向けた緊縮財政という浜口内閣の政策がそれです。まあそれはともかく、結果的に、ユーロというのは夢の世界でもなんでもなく、手枷足枷を自ら課すというとてもMな通貨なわけです。
本当はギリシャやスペインはユーロから離脱して独自通貨を再開するとともに債務不履行(デフォルト)をして、独自通貨大暴落、それによって輸出競争力をアップさせ経済を回復させるべきだと思うのですが。まあギリシャは輸出する産業もないし、独自紙幣を印刷する輪転機自体が博物館に1台あるだけという悲惨な状況らしいのでどうしようもないのかもしれませんが。

結局何が言いたいのかというと、早いとこ経済を上向きにして窃盗団をなくせ、そうじゃないとおちおち自転車にも乗れないよ、ということですな。
Posted by Picasa

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